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  • 何もなかったGWを終えて

    何もなかったGWを終えて

    家から半径200mのGW

    今年のゴールデンウィークはCOVID-19パンデミックの影響で、基本的にはどこにも出かけないまま終わった。まだ人気の少ない朝早い時間に子どもを公園に連れて行き、その後、必要があれば、開店直後でやはり人の少ないスーパーに1人で買い物に行く。

    すべてが自宅から半径200m程度の円の中に収まる行動範囲である。歩いて5分もかからない最寄駅にさえ行くことはなかった。ましてや、空港に行くなど思いもよらないことであった。
     

    ネットで見かけた気になるニュース

    ほぼ家の中で過ごしていたので、いつも以上にネットサーフィンの時間も増え、普段ならタイトルだけを見て無視するようなニュースなども、ついつい暇に飽かせて見ることが多かった。その中で一つ気になったのが、GW期間中、沖縄行きフライトのファーストクラスやプレミアムクラスが満席というニュースである。

    ニュースの概要としては以下の通り。

    1. GW期間中、JALとANAの羽田 – 那覇間は空席の目立つエコノミークラスに対して、上位クラスは満席やそれに近い便がある。
    2. 上位ステータスを目指す「修行僧」という人たちが存在していて、沖縄に着いた途端にとんぼ返りする変な人たちである。
    3. 海外と比して日本は上位ステータスが取得しやすく維持もしやすいために、狙って修行する人が増えている。
    4. JALとANAはこのステータスポイントが2倍になるキャンペーンを3月頃から行った。
    5. このキャンペーンが「修行僧」の不要不急の外出を促したのではないか。
    6. 海外の航空会社と同じように最初から来年度のステータス延長をすべきで、制度設計のミスではないか。

    残念ながら、実際にファーストクラス席を埋めていたのが修行僧なのかどうか、そして、修行僧であったとして、それはこのキャンペーン故に新規に予約したものなのか、あるいは、以前から予約を入れていたとしても、このキャンペーンがなければキャンセルしていたかどうかといった辺りの検証が一切なく、色々な事実をつなぎ合わせてはいるものの、推測の域を出ておらず、後一歩踏み込みの足りない記事であった。

    ただ、昨今流行の自粛警察の類ではなく、したがって、こんな時期でも「修行」をやめようとしない人たちを責めるのが主意ではなく(この辺りは、今が踏ん張りどころというような遠回しの表現に留めている)、JALとANAのキャンペーンが失敗だったのではないかというのが本筋の主張である。
     

    FOP2倍キャンペーンのその後

    正確な日付を覚えている訳ではないが、ネットニュースなどで見る限り、ANAがこのキャンペーンを発表したのが3月19日、JALが3月25日のことである。オリンピック延期決定が3月24日なので、この時点では、まだ緊急事態宣言など不要だと政府がかたくなに言い張っていた。おそらく、一部の医療従事者や感染症の専門家などを除けば、政治家や役人も含めてほとんどの日本人が(もちろん筆者も)、今回のパンデミックを過小評価していたか、その重大さに気づかないふりをしていた頃である。

    4月中は無理でも、うまくいけば5月には、遅くとも6月には、またあちらこちらへと出かけることのできるようになっているのではないかと考えていた人も多いはずだ。事実、最初に「ここ1〜2週間が正念場」と言われた2月末から3月頭を超えて、3月後半の連休では折からの陽気に誘われたのか多くの人が出かけて、感染拡大を誘発してしまっている。

    先に発表したANAが6月いっぱいの搭乗分までが2倍キャンペーンの対象であったのに対して、後出しのJALは7月いっぱいという色気を出しており、つまりは、6月から7月のパンデミックが収まった後の搭乗を大いに期待していた節はある。

    その意味では、このキャンペーンは正に読みを二重に誤った。一つには、COVID-19パンデミックの収束時期を当時の他の多くの日本人と同様に読み誤ったのであり、もう一つは、収束前に危険を冒してでもこのキャンペーンの恩恵に与ろうとする人の数を読み誤ったと言える。

    GW明けにはキャンペーンが実質的に中止となり、5月10日までに予約した分しか対象としないことをJALが発表したのは、当然の流れであろう。ここから逆算するに、やはり、GWのファーストクラスを埋めていた乗客は、その行動パターンなどからして「修行僧」であった可能性が高いのであろう。
     

    趣味人に求められる行動規範

    このニュース自体は各所で大きく取りあげられていたというほどのものではなく、したがって、すぐに「修行僧」のバッシングという雰囲気にはなっていないようだが、やはり、世間に一定程度のマイナスイメージは植え付けられたであろう。

    上級会員のステース欲しさにひたすら飛行機に乗り続ける、興味のない人には理解しがたいこの行動は、もとより個人の趣味に基づくものであり、一定範囲内、大雑把に言えば、他人に迷惑をかけない範囲であれば、なんら責められるべきものではない。

    しかし、ステータス修行は公共交通機関を利用するという点で、例えば、自分の家の中だけで完結する何かのコレクションのような趣味とは違い、一線を越えたときの代償は小さくない。

    鉄道の写真を撮りたいが為に、一般乗客の邪魔になったり、あまつさえ、罵声を浴びせかける、あるいは、撮影に写り込んで邪魔な木を切り倒してしまうような、いわゆる「撮り鉄」。車好きが高じて、車検に通らないような違法改造を施したり、車の性能を引き出したいのか、あるいは、自分のドライブテクニックの限界を試したいかのような危険な運転をする「走り屋」。

    電車の写真を撮ることも、自分の車を飾り立てることも、車を運転することも、それ自体は何一つとして問題ではない。しかし、公共交通機関である鉄道を利用する、あるいは、公道を走行するという点で、必ず関係のない他人との接点が生じるのであり、一定程度の社会規範の遵守が求められる。それを逸脱するとき、世間はそのような趣味行為を敵視するようになる。その極端な例が「暴走族」なのである。まあ、これは社会規範の逸脱どころが、法を犯しているのだが。

    もちろん、多くの「撮り鉄」は規則を守る常識人であろうし、「走り屋」も危険行為を犯さない人の方が大半だろう。しかし、一事が万事とばかりに、ごく一部の非常識な、しかし、その分だけ目立っている存在が、「撮り鉄」や「走り屋」のイメージをまるごと下げてしまう。

    さて、GWに大挙して沖縄まで飛行機に乗りに行った「修行僧」はどうであろうか。もちろん、JALの場合ファーストクラスは1便当たり最大でも14席しかなく、1人1人はそれぞれ個別に行動をしているであろうし、また、マスクをするなど可能な限りの感染防止策をとっていたであろうが、世間はそれを14人の集団と見做すだろう。そして、ファーストクラスの設定が1日に5便あったとすれば、合計で70人の集団なのだ。

    感染拡大の防止が社会的な最喫緊事項であり、各自の行動の自粛が要請されている状況で、もちろん、移動が制限されている訳でもないし、ましてや、何らかの禁止規定がある訳でもないが、沖縄自体に所用があった訳ではなく、ステータスのためだけにGWに沖縄に行った70人の集団は、世間からは常軌を逸した危険な人たちと見做されかねないのである。

    もちろん、70人がまとまって行動したのでもなければ、機内を除けばどこかに固まっていたのでもないだろう。しかし、世間の目にはそう映ってしまうという話である。さらには、GWに沖縄修行をした「修行僧」は全体の極々一部でしかないだろうが、世の中の「修行僧」のイメージと評価は十把一絡げに悪くなったのである。

    GWに「修行」を敢行した「修行僧」は何一つとして法令に反してはいない。しかし、ことある毎に異様なまでの同調圧力の吹き荒れる現代日本では、趣味人として自らの首を絞めかねない行為は避けた方が賢明なのかもしれない。

  • JALのFLY ONステータス延長へ

    JALのFLY ONステータス延長へ

    FLY ONステータスを2021年まで延長

    新型コロナウイルスの感染拡大に伴う移動制限とその要請のため、旅行も出張もままならい、それどころか、今後の予定さえ立てられない日々が続いている。航空会社でも大幅な運休・減便に追い込まれており、すでに入っている予約に関しても、次から次へと払い戻しの対象となりつつある。

    お得意様とも言えるJMB会員に対して、JALはこれまでマイルやeJALポイントの実質的な有効期限延長、来年のステータスに関わるFLY ONポイントを七月搭乗分まで2倍付与など、いくつかの施策を顧客確保のために取って来たが、ここにきてとうとうステータスの期間延長に踏み切った。

    2019年中の搭乗実績に基づく2020年度(〜2021年3月)のFLY ONステータス、つまり、エリート会員資格を、2021年度(〜2022年3月)にも延長して適用するというものである。これで今年ステータスを持っている会員は、来年度、最低でも同じステータスが保証されたことになる。

    筆者の場合、ダイヤモンドなので関係ないが、JGCプレミア以下のステータス保有者が、今年の搭乗実績で今よりも上のステータスに到達した場合は、もちろんのこと新しい上位ステータスが付与される。

    さすがに、ダイヤモンド会員の特典である6万eJALポイントなどが選べるサービスセレクションなどは付与されないかもしれないが、国際線機内Wi-Fiのプロモーションコードは有効期間を延長して欲しい。
     

    ステイタス延長措置の意味するかもしれないこと

    上級会員に対するステータスの延長というのは、海外の航空会社の多くがすでに発表している施策で目新しさはないが、これまでJALもANAも、搭乗に対してボーナスポイントをつけることで、状況の改善後になんとかたくさん乗ってもらおうという方向性であったから、ある意味では方針転換とも言える。

    穿った見方をすれば、1週間後に迫った大型連休にFOP目当てに乗りに来ないでというメッセージとも取れるが、まあ、そういう一部の修行的に飛行機に乗る層は多数派ではない。一般的にはGWが終わると、次は夏休みの旅行の計画などが始まるので、そこにたいする牽制の意味もあるかもしれない。

    それよりも重要なことは、FOPの2倍付与の期限である7月まででは、この事態が収束しないであろうという予測に基づいて、今回の施策が考えられているという点である。

    航空会社としては、飛行機を飛ばしてお客さんに乗ってもらわないことには商売が成り立たない。もちろん、目先のキャッシュも必要であろうが、来年以降のお得意様を失っては事業の継続性に黄信号が灯ってしまう。極端な言い方をすれば、今年は捨てて来年以降にかけたとも言えるのだ。

    一足先にロックダウンに踏み切った国のいくつかではピークアウトしたかもしれないという推測が出てきている。修行僧になじみの深い国では、アジアで最初に国境封鎖をしたマレーシアで、マレーシア航空が国内線からではあるが運航を再開する予定であるというニュースもある。これらを先行きの明るい知らせと捉えることもできなくはないが、そこまでの強硬なロックダウンを伴わないと事態が長期化するということでもある。

    結局、今のところ、今年の修行が外的要因により事実上終了させられた我々に今できることはというと、来年の春以降を見据えて、2022年度のステータスを手に入れるべく旅の計画を夢想してみることぐらいであろうか。

  • 燃油代は0に、払戻期間は延長へ

    燃油代は0に、払戻期間は延長へ

    原油価格は急落

    原油価格が急落している。世界的な需要激減のために圧倒的な供給過多になっているのだ。需要が減ったからといって、それに合わせて簡単に石油の生産を減らしたりできるものではない。

    ニューヨークの先物市場では、なんとマイナス価格になったといい、20日には終値ではないものの、1バレル当たり−40.32ドルを記録したらしい。マイナス価格というからには、理論上、原油を売る側は1バレル毎に40ドルを支払って、原油を引き取ってもらうということになる。

    なにを馬鹿げたことをと思うかもしれないが、生産してしまった石油はその辺に捨ててしまうこともできないので、備蓄できる設備の限界を超えれば、お金を払ってでも引き取ってもらうしかないということらしい。

    マイナス価格を記録したのはニューヨークの先物市場だけの話であるが、世界的にも原油価格は下落し続けており、石油製品の価格を押し下げている。身近なところでは、自動車のガソリン価格も下がり始めている。ガソリン価格にはリッター当たり定額の税金がかかっているのと、原価を総平均法で計算しているために、小売価格が急激に下がることはないが、しばらくの間は下がり続けるだろう。

    総平均法というのは、簡単に言えば異なる仕入れ値で購入した同一品の原価を均して考えるというもので、例えば、100ドルで300バレル買った分と50ドルで200バレル買った分とがあれば、(100 x 300 + 50 x 200) / 500 = 80 という計算式で、原価80ドルで500バレル仕入れたというふうに計算する。

    仕入れ価格が下がっているときは、過去の高い仕入れ値のせいで小売価格が中々下がらないが、その代わり、上昇時でも過去の安かった仕入れ値のおかげで小売価格が急にはね上がらないという面もある。
     

    燃油サーチャージもゼロに

    さて、我々マイル修行僧(もどき)にとって関心がより強いのは、航空券の燃油サーチャージだろう。こちらは2ヶ月毎にその期間中のみの平均価格に基づいてサーチャージを決めており、つまりは、過去の価格の影響は受けない仕組みなので、よりダイレクトに価格下落の恩恵を受けることができる、もしくは、価格上昇の影響を被ることになる。

    アジアの航空会社の場合、シンガポール市場のケロシン価格に基づいて計算しており、先ほどのニューヨーク先物市場のマイナス価格は関係ないのだが、やはり、こちらも大幅に下がっており、JALとANAでは6、7月発券分のサーチャージがゼロになることが相次いで発表された。

    4、5月発券分では東南アジア路線が往復で9,000円、ハワイが12,000円、北米や欧州が21,000円であったのから比較すると、大幅な減少ということになる。燃油サーチャージは出発日ではなく発券日ベースで決まるので、予定が決まっているのなら、6月になったら付加運賃ゼロのうちに購入してしまうのがお得である。
     

    払い戻し対象期間も延長へ

    そう、予定が決まっていればの話である。今の状況下では、先の予定を立てることは半年先のことであっても難しく、6月、7月になって状況が大きく改善している、もしくは、改善の兆しがはっきりと見えているならばという、希望的観測の話でしかない。

    実際、JALでは国内線航空券の特別取扱いの対象となる期間が、これまでは5月6日搭乗分までであったのが、17日搭乗分まで10日間延長された。さらに、18日以降の取扱いは未定であるとされている。国際線はもとより5月いっぱいの搭乗分が特別取扱いの対象とされている。

    これは言い換えるなら、緊急事態宣言が当初のターゲットとしていた5月6日が明けても、事態が改善していない可能性が高い、少なくとも、航空需要が復活するような状況にはなっていないという予想である。

    まだ、しばらくのあいだは、#Dream Now, Travel Later ということである。まあ、しかし、実行に移せるかどうかはともかくとして、燃油サーチャージがゼロになった状態での色々な行き先の運賃を出してみて、FOP単価を計算して楽しむというのも、ひとつの Dream Now のあり方ではある。

     

  • Dream Now Travel Later (2)

    Dream Now Travel Later (2)

    『地球の歩き方』電子版が無料で読み放題に

    日本で最も売れている旅行ガイドの一つ『地球の歩き方』電子版が、2020年4月1日から5月31日までの2カ月間、amazonのKindle Unlimited上で無料読み放題となっている。これは新型コロナウイルス対策としてあたう限りの自宅待機が求められている折に、”旅する気持ち”を持ち続けてゆくためのサービスと言うことである。

    無料読み放題サービスの対象となるのは、3月上旬までに配信された主要5シリーズの全185タイトルで、具体的には以下のシリーズとなる。

    • 地球の歩き方ガイドブック
    • 地球の歩き方aruco
    • 地球の歩き方Plat
    • 地球の歩き方リゾートスタイル
    • 地球の歩き方MOOK

    今は自宅でくつろぎながら、”アームチェア・トラベル”を楽しみ、しかるべき時が来たら旅に出かけて欲しいということである。

    正にDream Now Travel Laterの思想なので、連日の記事投稿となるが紹介しておこう。よく行く場所のガイドを読んで知らない店や観光スポットを探すもよし、無料という利点を活かして、これまで行こうと思ったこともない土地について調べてみるのも一興である。

    なお、amazonのKindle Unlimitedは初回30日間は無料なので、まだ試したことのない人はこの機会に使ってみるといいかもしれない。登録時に支払用のクレジットカード情報が必要であるが、登録後に毎月の自動継続を解除することができ、無料の30日が経った後の契約期間の縛りなどはない。

    この記事のトップ画像は、筆者の家にあった古い『地球の歩き方』である。人生で初の海外旅行時に持っていたものから、10年ほど前に使ったものである。最近は『地球の歩き方』シリーズからもご無沙汰しているが、昔は海外旅行に行くときは『地球の歩き方』とミシュランのグリーンガイドを必ずと言っていいほど買っていたので、昔懐かしの思い出の品である。

    #DreamNowTravelLater

  • Dream Now Travel Later

    Dream Now Travel Later

    空想の翼を

    InstagramやFacebookでここ数日よく見かけるようになったのが、#DreamNowTravelLater というハッシュタグだ。今は空想の翼を広げるとき、旅に出るのはもっと後でといったところか。スイス観光局が使い始めたという話も聞いたが、初出を確認するところまではしていない。

    新型コロナウイルスの感染拡大を少しでも食い止めるために、今はまだ遠出をしないで、状況が改善したらどこに行こうかと色々と思いを巡らすだけで我慢しておこうというのであるから、ある意味では、Stay Home や Restez chez vous と同じ趣旨であるが、旅行に関する話題を主に取り扱っている当サイトにはよりふさわしいタグであろう。

    というわけで、少しずつデジタル化を進めている過去のフィルム写真から、いくつか取りあげておこう。将来の旅のヒントにでもなれば幸いだ。

    ハワイ,パリ,高山,ヴェネツィアパリ,ニューカレドニア,ヴェネツィア,メコン川白川郷,パリ,ヤンゴン,ハワイヤンゴン,ホーチミン,ニューカレドニア,香港

    筆者も3月頭からゴールデンウィークにかけての出張と旅行の予定は、国内外ともにすべてキャンセルした。5月のGW明けに関しても、国内出張が多くてFOP1.5倍月に指定するつもりだったが、キャンセルの方向で調整中だ。

     情勢が改善し、また旅に出かけられるようになったら、どこに行こうか。もし、6月か7月に行けるようになっていれば、北海道はベストシーズンだ。台風シーズン前なら、沖縄まで修行がてら往復してくるか。夏が過ぎてしまったとしても、まだ秋も浅いうちならハワイがいい。晩秋になれば、実は東南アジアが雨期も終わって過ごしやすくなる。冬ならオーストラリアかニューカレドニアのビーチも魅力的。そして、季節など構わないから、ヨーロッパが落ち着けば、各地の友人を訪ねて回りつつ、久しぶりに美術館巡りをしてみたい。生涯の夢であるサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼を始めるのもいいかもしれない。

    #DreamNowTravelLater

  • JMBの特別対応

    JMBの特別対応

    JALマイレージバンクが特別対応を

    新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの路線で運休や大幅な減便が発生している。この状況で大きな航空需要がある訳もなく、輸送能力の削減は致し方ないところではあるが、予約していた便のキャンセルなどで予定の変更を余儀なくされた人も多いだろう。

    そこで、JMBはマイル、eJALポイント、Fly On Pointの取扱いについて、特別対応を行うことになったという旨が発表された。今回の事態に起因する予定変更などへの補償という側面もあるが、ある意味では、これまでの運休や減便といった損失を減らすための施策から、需要喚起の施策への転換とも言えよう。
     

    マイルの実質的期限延長

    まずはマイルそのものの扱いだが、これは実質的には有効期限の延長とも言えるものである。2月から7月末までに期限の切れるマイルとeJALに関しては、一旦失効するものの、その翌月に新たに有効期間が1年あるeJALポイントとして積算される。その際、マイルに関しては1.5倍のeJALポイントで積算される。

    本来なら1.5倍になるというのは、1万マイルまとめて交換する際のレートであり、それをもっと少ないマイル数でも適用してくれる。6千マイルあれば9千円分のeJALポイントになる。路線と時期、フライトの時間帯次第ではあるが、9千ポイントあれば片道の航空券を買えるケースも出てくる。

    ということで、実質的にはマイル有効期限の1年延長に近いのである。期限の切れるeJALポイントは、そのまま1年有効な新しいeJALポイントになるので、実際に有効期限の延長である。注意点としては、事前登録が必要ということであろう。自動的に適用ではないので、期限切れの近いマイルやeJALポイントがある人は、すでに登録を受けつけているので、さっさと済ませてしまうことだ。
     

    FOPの2倍積算

    Fly On Point の取扱いについては、さらに太っ腹なものだ。今年の2月1日から7月31日までに搭乗した分は、自動的に2倍のFOPを積算してくれるというのだ。国内線、国際線ともに対象で、登録などは不要、すでに搭乗済みで通常のFOPが積算されているフライトも事後的に積算される。

    3月31日以前の搭乗分に関しては、4月末までに追加分がまとめて積算される。それ以降に搭乗すると、通常のFOPと同時に、つまり、搭乗した2〜3日後にまとめて積算されるということだ。

    ただし、2倍になるのは通常の搭乗分だけであり、ボーナスポイントについてはそのままである。気になるのは、ステータス会員向けのFOP1.5倍キャンペーンとの兼ね合いである。このキャンペーンで追加される0.5倍分はボーナスポイントなので、今回の2倍積算の対象でないことは間違いない。

    だが、両方のキャンペーンが適用されれば、7月までのどこかを1.5倍月に指定すれば、2.5倍のFOPが積算されるということになるのだろうか。素直に文面を読み取れば、そういうことになる。だとすると、羽田 – 那覇をファーストクラスで飛べば、一挙に7,780FOPの獲得となる。

    今さら、特便割で7月までの羽田 – 那覇ファーストを取るのは困難であろうが、JALビジネスきっぷや往復割引運賃でなら、まだ6月、7月の予約が取れる。6月分のJALビジネスきっぷで往復分を買えば、99,720円で15,560FOPとなり、単価は6.41円@FOPである。7月に入るとピーク期で運賃が2,600円ほど高くなるので、狙うなら6月だ。

    JALカードの初回搭乗ボーナスと合わせれば、3往復でサファイア到達、6往復でダイヤモンドである。さすがに、先行き不透明なこの状況下で6往復ものフライトを予約するのは無謀の誹りを免れ得ないが、JALビジネスきっぷなら予約変更がいつでも可能である。1往復分ぐらいは買ってみるのもいいかもしれない。

    通常のFOPしか積算されない月での利用になってしまったとしても、単価は14.87円@FOPだから、先得で那覇以外の路線に乗った場合と変わらないか、むしろ、よい方なので、6月になってもまだ気軽に出かけられる状況になってなければ、それ以降にすればいいのだ。

    などと書きながらも、筆者は現在、国内外を問わずあらゆる出張が禁止されているので、手を出せる状況ではない。

  • 変更手数料無料オファー

    変更手数料無料オファー

    変更手数料を無料に

    新型コロナウイルスの蔓延で旅行や出張の取りやめもやむを得ない情勢で、大半の航空各社が航空券の払い戻しや変更に手数料無料で対応している。日本航空も同様で、国内線、国際線ともに4月30日搭乗分までのすべての航空券が払い戻し・変更の対象となっており、この対象期間については、これまで段階的に延ばされてきている。

    現時点では世界的に航空需要が減っているなか、航空会社は減便などでオペレーションにかかる費用を少しでも減らそうとしているが、その一方で、将来に向けて少しでも顧客を確保しようという施策を打ち出しているところもある。

    今回はワンワールド加盟航空会社で、マイル修行でもよく使われているキャセイパシフィック航空、マレーシア航空、カタール航空が提供している、変更手数料無料のキャンペーンについて見てみよう。
     

    キャセイパシフィック航空

    キャセイパシフィック航空が今回提供している内容は、3月9日から4月20日までに購入した、2021年2月28日までに完了する旅程の航空券が対象で、変更手数料が無料で何度でも変更ができるというものである。変更の期限は4月20日までで、出発当日でも変更可能とされている。

    キャセイパシフィック航空

    運賃差額などが生じる場合は徴収、払い戻しに関しては通常のキャンセル規約が適用、特典航空券と団体旅行運賃は対象外、3月9日よりも前に予約した航空券の変更手数料に関しては別の取扱いとなる。

    予約変更が何度でも可能というオプション付きで、これから新規に予約を入れられるというのがこのオファーのポイントである。つまり、仕事などで行く予定があるが、今後の情勢次第で行けるかどうかが分からないという状況で、まずは航空券を購入して予約を入れて、その後の状況次第で変更して対応できるということだ。

    変更はオンラインで可能である。なお、4月20日以降に変更する場合はカスタマーサービスセンターに連絡をとサイトには書かれているので、4月20日以降に出発の航空券で、4月20日の時点でまだ情勢が判然としていない場合にも対応可能なようである。
     

    マレーシア航空

    マレーシア航空のオプションは、3月31日までに発券した航空券が対象で、変更できる期日は5月31日まで、12月31日までに終了する旅程になら、日付も目的地も何度でも無料で変更可能というもの。当日の早い便に空港で変更も手数料無料でできる。

    マレーシア航空

    差額が発生する場合はもちろん徴収されるが、目的地も変更可能というのがマレーシア航空の特別旅程変更オプションのポイントである。例えば、夏以降に旅行の予約を入れておいて、その後の情勢に応じて、比較的安全な行き先に旅程を変更するというような使い方も考えられる。

    変更はマレーシア航空発券カウンターか、コールセンターに電話で依頼することになる。
     

    カタール航空

    カタール航空の場合、現時点での変更可能期限が長く、6月27日までに発券された6月30日までの航空券が対象で、日程の変更をするか、1年間有効のトラベル・バウチャーに交換して、次回以降の利用分に充てることが可能である。

    カタール航空

    カタール航空のオファーの特徴はトラベル・バウチャーにすることで有効期限を実質1年延ばせるという点で、先行きがますます不透明になってきた現時点では、とりあえず予約を入れるという使い方の最もやりやすいオファーと言えるだろう。その一方で、変更する場合の変更可能回数については特に何も書かれていないので、手数料無料の変更は1回しか認められないかもしれない。

    変更は基本的にカタール航空の窓口か電話でのようだ。ただ、英語のサイトではtwitterかfacebookでコンタクトを取ってもよいと書かれている。また、出発の3日前までに変更をする必要があり、この点は当日変更も可能なキャセイやマレーシア航空とは違うので要注意である。

    上記、3キャリア以外でも、もちろんのこと、今回のパンデミックに対して航空券取扱いの特別措置をしてくれるが、予約変更可能などのフレキシビリティを提供するので、安心して新規の予約を入れて欲しいという明確なメッセージを発している3社を今回は取りあげてみた。

  • Malaysia Airlines Travel Fair 2020

    Malaysia Airlines Travel Fair 2020

    マレーシア航空トラベルフェア

    年中行事と化した感もあるマレーシア航空のバーゲンセールであるが、3月7日までの販売期間で行われていたアーリースプリングセールが終わったかと思ったら、マレーシア航空トラベルフェア2020という新たなセールの案内がメールで昨日送られてきた。

    アーリースプリングセールと比べてみると、出発地・目的地に応じて高かったり安かったりと色々であるが、総じて今回の方がフェアのベースとなる運賃は安いようである。

    マレーシア航空トラベルフェア2020

    当時は海外出張がそれほどなかったので直接は知らないのだが、数年前までは例えばバンコク行きビジネスクラス往復で8万円台だとか、9万円台という破格の運賃が出ていたこともあったらしい。

    筆者の知る限り、この2年はそこまで安いバーゲン運賃が出てこなかったし、今回もベースとなる運賃はここ最近の価格帯におおむね収まっている。例外は、コタキナバル行きの9万円ぐらいだろうか。ただし、これはボーイング737だ。
     

    クーポンコードで10%オフ

    しかし、今回のフェアの目玉として、フライト検索時にクーポンコードを入力すると航空運賃が更に10%オフになる。例えば、バンコクだとビジネスクラスで11万円が99,000円になる。諸税・燃油費などは別途ここに上乗せされるので、総額で見ると10%が丸々引かれるわけではないが(諸費用は10%オフの対象外)、ビジネスクラスの場合は運賃部分が大きいので、概算ではまあ支払額は10%オフと見做してよく、ということは、FOP単価も10%オフということになる。

    ということで、東南アジア各地行きのビジネスクラス往復でFOP単価を計算してまとめてみた。

    目的地 獲得FOP 金額 単価
    プーケット 9,410 102,520円 10,89円@FOP
    バンコク 10,230 107,020円 10.46円@FOP
    ジャカルタ 10,156 110,520円 10.88円@FOP
    ヤンゴン 10,934 111,640円 10.21円@FOP
    スラバヤ 10,962 110,380円 10.06円@FOP
    デンパサール 11,430 110,490円 9.67円@FOP

    元の運賃はプーケットが105,000円、バンコクが110,000円、それ以外が115,000円である。獲得FOPはIATAのTPMを基準に、予約クラスがZなので積算率125%をかけたものであり、小数点以下の処理次第では数ポイントの誤差が出る可能性はある。

    支払額自体はいちばん少ないが、クアラルンプールからの距離が最も短いプーケットが単価的には悪く、それでも、11円を切っている。中距離路線のビジネスクラスで単価10円台というのは、最近ではとても優秀な方ではないだろうか。もちろん、それ以外の目的地は更に良いわけで、バンコク、ヤンゴン、スラバヤが10円台前半、そして、デンパサールに至って、ついに10円を切ってきた。

    単価だけを見るなら、マレーシア航空の就航地としてクアラルンプールからの距離がロンドンの次に遠いオークランドがいちばんで、成田発で9.16円である。ニュージーランドのオークランドは地図で見れば分かるが、日本よりもはるかに東でシドニーよりも南に位置し、区間マイルだと東京 – クアラルンプールの1.5倍以上である。獲得FOPも2万超えで大きいが、持ち出しも20万超えでかなり大きいのが欠点だ。
     

    ご予約はお早めに

    今回のフェアは予約期限が3月23日までの約10日間しかない。出発は6月30日分まで10%オフの対象なので、今年前半に東南アジアかニュージーランドに出かける予定のある人は、ぜひ、この機会を活かしてほしい…、と言いたいところではあるが、今の情勢で6月までの出発を後10日で決めるというのは、多くの人にとって困難かもしれない。まあ、そうであればこその大盤振る舞いでもあるのだろうが。

    3ヶ月後の6月後半となると、可能性としては普通に旅行に出かけられる状況になっているかもしれないが、今回のバーゲン運賃の規約では、変更は不可、払い戻しは1区間辺り手数料4万円、往復では8万円なので、万が一、出かけない方がいい状況が続いていた場合の痛手は大きい。

    行き先がデンパサールとなると,どう考えても筆者の場合は観光ということになる。いくら考えてもバリ島に仕事先を見つけることができない(当たり前だが)。となると、家族で行くことになるので4人分で約45万円、これをもしキャンセルしたら手数料が32万円である。さすがに、今のこのタイミングで予約を入れる肝っ玉はないなあ。

  • JALが入札アップグレードを導入

    JALが入札アップグレードを導入

    入札アップグレードとは

    今回、JALが国際線に導入することになった入札アップグレード制度とは、その名の通り、予約客が希望額でアップグレードに入札して、その入札金額に応じて落札、つまり、アップグレードされるかどうかが決まるというものである。海外の航空会社でも導入されていることが多く、たとえば、筆者もキャセイパシフィック航空とマレーシア航空でそれぞれ入札したことがあり、後者では実際にアップグレードに成功している。

    この制度に共通する特徴は、落札できなかった場合は1円も請求されず、元の航空券のまま搭乗するということ、ラウンジや優先チェックインなどのサービスはアップグレード後のクラスに応じたものが受けられること、マイルとそれに基づくステータスポイントは元の予約クラスのままであること、エコノミークラスからプレミアムエコノミーへのアップグレードが入札の対象で、プレミアムエコノミーの設定のない便や航空会社ではビジネスクラスへのアップグレードとなる、この4点であろうか。

    アップグレードの対象クラスについてはキャリアによって多少異なると思われるが、少なくとも、ビジネスクラスからファーストクラスへの入札アップグレードは聞いたことがない。

    JALでの具体的な流れ

    JALの場合、まず出発の1週間前に入札に応募できる人に対してメールで案内が来る。キャセイは予約完了画面ですでに入札できたような記憶がある。

    メール記載のURLから、自分が希望する入札額や、入札できた場合に支払うクレジットカードなどの情報を入力する。入札できるのは出発48時間前までで、1度入札した内容も48時間前までなら変更したり取り消したりできる。キャセイとマレーシア航空の例では、入札画面で金額を入力すると、その金額で入札が成功しそうかどうかの度合いを教えてくれるので、それを見ながら入札金額を決めればよい。入札アップグレードのシステム提供がキャセイやマレーシア航空と同じ会社なので、JALでも似たような形式になるものと思われる。

    そして、出発の24時間前までに入札結果がメールで通知されてくる。入札金額の高い方から順に落札されてゆくが、同額の場合は元の予約クラス、JMBステータス、入札日時の早さなどで決定されるという。プレミアムエコノミーの空席がすべて入札アップグレードの対象となるわけではない。
     

    入札アップグレード制度のメリット

    入札制の最大のメリットは何かというと、エコノミークラス航空券がほとんどの予約クラスで対象となることだ。これまでマイルでアップグレードできる航空券となると、予約クラスの高いもの、つまり、エコノミーといえどもかなり価格の高いものばかりであった。それがおそらくは予約クラスQや特典航空券でも入札できるものと思われる。

    JALの入札制の案内ページにあるFAQでは、対象外運賃として「団体・ツアー運賃やパッケージ旅行」としか書かれていない。つまり、バーゲン運賃で購入して入札アップグレードでプレミアムエコノミーにというのが可能であるということだ(もちろん、入札に成功すればだが)。

    また、誰でも参加できるので、これまで上級クラスに関心のなかった人たちにも裾野を広げられるという点は、航空会社にとっての大きなメリットとなるだろう。お得意様の新規開拓というわけだ。

    これまでのマイルによるアップグレードでは1〜2万マイルほどが必要だったが、たまにしか飛行機に乗らない人には到底貯まらないマイル数であろうし、エコノミーからプレエコへのマイルによるアップグレードというのは、元の運賃が高すぎて現実的な選択肢ではなかった。

    マイルを何らかの方法で大量にため込んでいる人には、最初から安いチケットではなくプレエコを買ってもらい、マイルでビジネスクラスにアップグレードしてもらう。そうでない人にはバーゲン運賃からでも構わないので、入札で有償アップグレードしてもらうというように,うまく棲み分けというか、二つの方向付けがなされていると思う。
     

    当日アップグレード

    さて、プレミアムエコノミークラスには空港で搭乗当日に代金を支払う当日アップグレードという制度が以前からあった。当日に空席があればチェックインカウンターで申し込めるもので、距離によるが2〜4万円程度である。筆者は使ったことはないが、カウンターに当日アップグレードのお知らせが置かれているのはよく見かける。

    今回の入札アップグレード制度の導入に伴い、この当日アップグレードがどうなるのか、今のところは廃止されるようなアナウンスはないので併存であろうか。そうすると、この金額が入札額の一つの目安となるかもしれない。当日アップグレードより高い金額を入札する意味がないので、それ以下にするというのも一つの考え方であろうし、それより安い金額は誰もが入れてくるレンジなので、確実性を狙ってみるというのも戦略の一つだ。
     

    導入記念キャンペーン

    6月30日までの期間限定で、今回の入札アップグレード導入記念キャンペーンが行われている。本来、このシステムではマイル積算に関してはアップグレード前の本来の予約クラスのものが適用されるのだが、キャンペーンとしてアップグレード後のクラスの積算率にしてもらえるというものだ。プレエコにアップグレードなら100%、ビジネスなら125%である。もちろん、FOPもそれに連動する。

    ということは、プレエコの設定のない路線(もしくは機材)で、安いエコノミーチケットからビジネスにアップグレードすれば、FOP単価をかなりよくすることができるかもしれない。めぼしい目的地で色々と計算してみたい衝動に駆られるが、残念ながら筆者は予定されていた出張が全部キャンセルになってしまったので、当分出かける予定もないのだ。

  • プレエコの積算率が70%だとどうなるか

    プレエコの積算率が70%だとどうなるか

    プレミアムエコノミーの予約クラスE

    JALの海外発券というとよく言及され、実際、筆者も何度か利用したことのあるのが、クアラルンプールからのプレミアムエコノミーである。また、前回の記事ではシドニーからのプレミアムエコノミーも取りあげた。

    ここでエコノミーでもビジネスでもなく、プレミアムエコノミーが主な対象となるのにはいくつかの理由があるが、その主たるものは100%という高いマイル積算率であろう。

    エコノミークラスは積算率が30%か、50%でもボーナスポイントの400FOP加算がないものであることが多いので、プレエコの価格がエコノミーの2倍から3倍であったとしても、単価ではプレエコの方がよくなる。ビジネスクラスなら125%加算で積算率はよくなるが、当然だが価格差の方がはるかに大きい。

    前回取りあげたクアラルンプールとシドニーからの海外発券で比較してみると、クアラルンプール発はプレエコとエコノミーの価格差が2倍以下しかない。単価もプレエコの方が2円以上よくなるので、エコノミー5万円弱に対して、プレエコが8万強という予算さえ許容できるなら、積極的にエコノミーを選ぶ理由はないであろう。

    反対に、シドニー発はエコノミーが非常に安く設定されていて、諸費用込みで5万円以下となっている。したがって、単価の比較でもエコノミークラスの方が1円以上よくなっている。しかし、獲得できるFOPがプレエコ15,390に対して、エコノミーは7,294FOPしかなく、効率という点では見劣りしてしまう。
     

    ビジネスクラスへのアップグレード

    また、プレミアムエコノミー運賃はマイルを使ったビジネスクラスへのアップグレードの対象運賃であるというところも、マイル修行でよく選ばれる理由の一つである。クアラルンプール線は片道2万マイル、シドニー線でも2万5千マイルでアップグレードできる。しかも、多くの場合、ディスカウントやマイルバックのキャンペーンを行っていて、もう少し少ないマイル数で済む。

    当然のことながら、エコノミークラスのディスカウント運賃がアップグレードの対象クラスになっていることはない。可能な限り単価を下げて安く済ませたいというのであれば、シドニー発のエコノミークラスということになるが、せっかくなので、少しは贅沢をとビジネスクラスにアップグレードするという考え方もある。

    プレエコ運賃といえども、日本発だと決して安いとは言えない金額になってくるので、中々利用する機会も多くはない。そこを海外発券で安くプレエコにできるのだから、さらにマイルで一つ上のクラスにするというのは十分検討に値するプランである。
     

    予約クラスEの取扱い変更

    さて、海外発券であれ、普通に日本発であれ、プレミアムエコノミーのバーゲン運賃を選ぶと、予約クラスがEになっていることが多い。少なくとも、筆者がこれまでに利用したものはすべて予約クラスEであった。

    この予約クラスEというのが、現時点ではマイル積算率100%かつアップグレード対象運賃ということなのだ。バーゲン運賃でありながら、フルプライスのエコノミー料金Yと同じ扱いというのが、正に狙い目のお得な運賃だったわけである。

    ところが、この予約クラスEの取扱いの変更が予告されている。まず、今年2020年10月1日搭乗分から、マイル積算率が70%に引き下げられる。マイル積算率が下がるということは、それに基づく獲得FOPも下がるということだ。さらに、来年2021年2月1日からはアップグレード対象運賃からも外れるのだ。

    つまり、海外発券で安いプレエコを買ったり、日本発のバーゲン運賃でプレエコを選んだ場合、これまでよりも獲得FOPは低くなるし、ビジネスクラスへのアップグレードもできなくなる。ということは、上に書いたような、海外発券でプレミアムエコノミーが選ばれる主な理由の二つが消滅するということである。

    仮に、今の販売価格とレートのままで、100%加算と70%加算ではどれぐらい単価に差が出るか比較してみよう。

    • クアラルンプール発(100%) : 81,000円 / 10,814FOP = 7.49円@FOP
    • クアラルンプール発(70%) : 81,000円 / 7,810FOP = 10.37円@FOP
    • シドニー発(100%) : 126,000円 / 15,390FOP = 8.19円@FOP
    • シドニー発(70%) : 126,000円 / 11,012FOP = 11.44円@FOP

    このように、どちらも単価が10円を上回ってしまうのだ。そんなに悪くないとはいえ、単価12円まで許容できるなら、例えば、マレーシア航空のビジネスクラス利用も視野に入ってくるのだ。

    そもそもが余りにも優遇されていた、言わば制度の抜け穴のような予約クラスだったので、このような適正化は仕方のないところであろう。プレミアムエコノミー席は空港で当日アップグレードを募集していることがよくあるが、ということは、プレエコで予約をしてビジネスにアップグレードする人がそれだけ多いということなのであろう。